袖原3遺跡の手口のまとめ

   石器が発見されるまで不自然さはわからない。

   埋め込みに使われた掘り具の先は尖って湾曲がある。小型の移植ゴテか。

   埋め込み方法は二通り。石器Aパターン、石器Cパターン

   インプリントはなく、石器の裏面に土はついていない。
   そして、石器の下に掘り込み痕がある。

   掘り具の痕跡にはマンガンの流れた跡がある。


石器が発見されるまでは、土色変化等でその不自然さを認識できませんでした。
埋め込みは先が尖って湾曲のある小型の移植ゴテのようなものが使われたようです。
石器Aパターンは、完全に穴を開けて石器を埋めて、土を被せる方式です。
石器Cパターンは、掘り具を斜めに差し込み、土を持ち上げて、半分を開削し、その隙間に石器を挟み込んで土を戻すやりかたで、
石器を覆っている土はめくれるように石器から剥がれ、剥がした跡にインプリントはないというのが特徴です。
また、石器の裏面に土の付着がなく、泥水が付着したかのような痕跡がありました。石器と掘り跡の隙間には植物の根やポロポロの土が入っているというのもその特徴です。
掘り具の痕跡をよく観察すると、マンガンが流れた痕跡が観察されました。