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報道によれば、岩手・宮城内陸地震による宮城県内の国・県指定文化財への被害は19日現在で18件であったことが宮城県教委のまとめで分かったとのことです。被害は栗原・大崎地方に集中しています。
国指定文化財 13件
重文 6件 双林寺木造薬師如来坐像・木造持国天王立像(栗原市)
旧登米高等尋常小学校校舎(登米市)
陸奥国分寺薬師堂(仙台市)
我妻家住宅(蔵王町)など
史跡 3件 仙台藩花山村寒湯番所跡(栗原市)
旧有壁宿本陣(栗原市)
山王囲遺跡(栗原市)
史跡・名勝 1件 旧有備館および庭園(大崎市)
登録 3件
県指定文化財 5件
<双林寺>(栗原市築館薬師台)
「木造薬師如来坐像」と「木造持国天王立像」の2体(国指定重要文化財)は、倒壊して互いに接触し、それぞれ胸と左肩が一部破損。地震の揺れで持国天王立像が倒れ、左肩の部分が木造薬師如来坐像に衝突。木造薬師如来坐像は寺の本尊にあたり、東北に現存する仏像の中では最古の物の一つ。胸に長さ13〜15cm、深さ2〜3mmの傷ができたということです。
<仙台藩花山村寒湯番所跡>(栗原市花山本沢)
明治期以降に造られた高さ1.2mの石垣2カ所が、計約35mにわたりほぼ全壊。構造的に地震に弱い組み方のため2005年8月の宮城県沖地震でも被害を受け、昨年修復が済んだばかりだったものです。現在は国道の寸断で被害の確認は困難とのことですが、安政2(1855)年改築の四脚門、同4(1857)年改築の役宅に大きな被害は出ていない模様です。
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