MIYAGI ARCHAEOLOGY INFORMATION Vol.27 2002.7.20



仙台市太白区 長町駅東遺跡(現地説明会:2001.11.17)

 旧国鉄貨物ヤード跡地内に位置する長町駅東遺跡は、1992年の遺跡確認調査により発見された遺跡で、東側に位置する郡山遺跡や西台畑遺跡と同時期の7世紀〜8世紀の竪穴建物跡や掘立柱建物跡が多数発見されている。長町副都心土地区画整理事業の一環としての長町副都心大通り線建設に伴う初年度の調査が仙台市教育委員会により実施され、多数の竪穴建物跡が検出されたことから、郡山遺跡に関連する集落が形成されていたと考えられる。遺跡東半部では古代のものとみられる水田跡や、近世のものとみられる溝跡と杭列が確認された。古代の遺構内からは土師器などに混じって弥生土器や石器、古墳時代の土師器や石製模造品なども出土しており、周辺に弥生時代や古墳時代の集落が形成されていた可能性がある。また、地表下約4mに縄文土器を包含する層があることがわかった。