MIYAGI ARCHAEOLOGY INFORMATION　Vol.27　2002.7.20 中新田町 地蔵車（じぞうくるま）遺跡（現地説明会：2001.09.29） 　鳴瀬川左岸の自然堤防上に位置する地蔵車遺跡は、県道改良工事に伴って中新田町教育委員会が調査を進めている。これまでの調査で古墳時代前期の土器集中地点や古墳時代後期の方形周溝状遺構、水田跡、畑跡のほか、８世紀前半頃〜10世紀（奈良・平安時代）の集落跡が見つかっている。 　今回の調査では、古墳時代後期の竪穴建物跡がはじめて確認され、遺跡の南側を水田域として、北側を畑や集落として利用していたとみられる。また、奈良・平安時代の竪穴建物跡も発見された。集落内には大溝２条があり、高級品の須恵器や、金属製品の製造を窺わせる鍛冶道具、文字が書かれた墨書土器などが出土した。