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河北新報「論壇」「仙台城跡の整備 再考を/艮櫓建設にこだわるな」

河北新報 3月29日

河北新報「論壇」に菊池勇夫宮城学院女子大教授(日本近世史)の投稿「仙台城跡の整備 再考を/艮櫓建設にこだわるな」掲載。文化庁の示す建造物復元の三条件をいずれも満たさないことが明白となった「艮櫓復元」計画にはもはや無理があるとして、仙台城跡の保存・整備の在り方について再考を促す。一方で、仙台城跡に何か歴史的建造物が欲しいという市民感情は大切にされなければならず、艮櫓断念で終わるのではなく、その経験を踏まえ、艮櫓に代わる別な建造物復元や整備を時間をかけてじっくり検討していくことが必要であるとする。さらに、国庫助成による仙台城跡の発掘調査は、国指定に値する重要な史跡であるという文化庁の認識の表れであるとして、仙台市に国指定史跡を念頭において文化庁と公式な協議を始めるよう求めている。また、昨今の石垣への関心の高まりから、市博物館のある三の丸跡から巽門、清水門を経由して本丸修復石垣に至る石垣の道の整備を提案している。