[ 「裏込め石」と「修復記念石」 ]
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3月28日付河北新報によれば、仙台市は4月7日、仙台開府四百年記念事業の一環として「みんなで積み上げる仙台城の石垣セレモニー」を開催するとのことです。青葉城本丸会館での「歴史講演会」の後、石積み工事が進められている仙台城石垣修復工事現場で「石垣セレモニー」が行われるのですが、その内容は下記のようなものです。
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石垣の裏に詰め込む「裏込め石」に参加者が未来に向けたメッセージを書き、参加者自身の手で工事現場に積み上げてもらう。また、藤井黎市長が記名した「修復記念石」も石垣に積み上げる。
つまり、藤井市長は石垣の石に、仙台市民はその隙間を埋める裏込め石に…。率先して裏込め石となって市民生活を支えるべきは藤井市長のはず。仙台市当局と藤井市長の見識を疑わざるを得ません。
藤井市長が記名した「修復記念石」というのは、2000年10月の「石積み開始式」の際に記名したものだそうですが、この式典の際に市長・市議会副議長以下が鹿島建設の名の入った法被を着用していたことが問題となりました。仙台開府四百年記念事業とは、一体誰のお祝いなのでしょうか。石垣修復は藤井市長と鹿島建設との記念事業なのでしょうか。
「石垣セレモニー」の参加者は400名を見込んでいるようですので、全員が石垣の石に記名するというのは難しいかもしれません(不可能ではないと思うのですが)。それならば、藤井市長も市民とともに裏込め石に記名すべきではないのでしょうか。何故、藤井市長一人が石垣の石に記名するのでしょうか。仙台市民は心から開府四百年を祝うことが出来るでしょうか。市長も役人も市民感情には無頓着で、このようなことが無批判に行われていくことそのものに疑問を感じずにはいられません。行き過ぎた拡大解釈かもしれませんが、仙台市当局の市民に対する認識、現在の藤井市政のあり方を象徴しているように感じるのは果たして管理人だけでしょうか。
2002/03/30(Sat)
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