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艮櫓の位置、両論を併記

仙台城跡石垣修復等調査検討委員会 10月5日

 仙台城跡石垣修復等調査検討委員会は仙台城跡の石垣修復工事と艮櫓復元事業についての検討結果を藤井市長に提出した。
 艮櫓の位置については「櫓の機能や用途、景観を重視して3期石垣の北東角」とする意見と「古い石垣の保存と史実を重視して2期石垣上」とする意見の両論を併記した。1、2期の二世代にわたる古い石垣については「極めて重要であり、その保存が求められる」と強調した。
 石垣修復のあり方については「安全性に十分配慮しながら、出来る限り伝統工法を取り入れることが望ましい」とした。
 藤井市長は20日の仙台市議会常任委員会以降、10月中に結論を出す考えを示した。委員長の佐藤巧東北大学名誉教授は艮櫓の位置についての意見を一本化できなかったことについて「議決で答えを出すほうが問題。専門家それぞれの意見を尊重した」と述べ、副委員長の渡辺信夫東北大学名誉教授は「委員会の時間が足りず、議論が中途半端になった」と仙台市の運営について注文をつけた。
[河北新報 2000年10月6日]