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仙台市の決定に批判続出

仙台市文化財保護審議会 12月22日

 仙台市文化財保護審議会で艮櫓復元事業に関する市の決定に対し、委員から批判や注文が続出。審議会は仙台市教育委員会に対し仙台城跡全体を調査・把握し、将来像を検討する組織と、仙台市に石垣修復と艮櫓建設の助言をする専門家組織の設置を求める異例の要望。
 委員からは「位置は史実に合わず、今後の史跡指定は難しい」「本来なら建てるかどうかの議論があるべきだった」「旧石器発掘捏造問題に続いて、捏造を受け入れる風土があると見られかねない」と市の決定を厳しく批判する意見が相次いだ。
 今後の事業の進め方についても「史跡であろうとなかろうと、全体の整備をどうコントロールするかが問われている」「石垣修復と櫓建設に際し、専門家の目で検証できる組織が必要だ」と十分な議論と検討を求める声が多く出された。
[河北新報 2000年12月22日]