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古墳時代後期の竪穴住居跡
―複合遺跡としての性格強まる―


桃生郡河南町関ノ入遺跡
―河南町教育委員会(報道発表6月6日)―

 石巻地方広域水道企業団須江山排水池増設工事に伴って平成9年7月から12月まで実施した発掘調査で、竪穴住居跡一基と粘土採掘坑跡一基などを発掘した。
 竪穴住居跡は縦約4.5m、横7m。伴出した土師器から、7世紀のものとみられる。また、須恵器の原料となる粘土の採掘坑跡一基、堀跡なども発見され、9世紀のものと推定されるという。
 本遺跡は旧石器時代から中世までの複合遺跡として知られ,これまでの調査で4世紀と8世紀前半の住居跡は確認されている。空白期だった5〜7世紀の住居跡が見つかったのは初めてで、複合遺跡としての性格がさらに強まった。

関ノ入遺跡で出土した土師器

参考資料
2000.06.07付河北新報