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袖原3遺跡第6次発掘調査
2001/7/15/13:30現地説明会資料

発掘調査概要



袖原3遺跡発掘調査概要
現地説明会資料
2001.07.15(日)現在

1.調査主体 尾花沢市教育委員会

2.調査目的
 袖原3遺跡は、これまで5次にわたり発掘調査が実施され、それなりの成果が得られたものと思われるが、捏造問題をはらみ、遺跡の評価については定まっていない。今回遺跡の重要性及び学術的な意義を確認するため、考古学研究者を含め、地形学、火山灰編年学、年代測定学等の関連学問分野と連携しながら、前期旧石器時代の石器や生活の痕跡の検出を図る。

3.調査期間
 2001年6月11日〜7月21日

4.調査体制
 (1)発掘調査検討委員会
  委員長 戸沢充則(明治大学教授:考古学)
  副委員長 佐川正敏(東北学院大学教授:考古学)
  委 員 長友恒人(奈良教育大学教授:年代測定学)
  委 員 早田勉(古環境研究所前橋研究所所長:火山灰編年学)
  委 員 八木浩司(山形大学教授:地形学)
 (2)事務局
  調査団長 尾花沢市教育委員会教育長 石山敬二
  事務局長 同上 社会教育課長 森山実
  事務局長補佐 同上 社会教育課長補佐 大高正史
 (3)調査担当
  尾花沢市教育委員会社会教育課 芭蕉・清風歴史資料館運営係長 大類誠
  山形県教育庁社会教育課文化財保護室文化財専門員 佐藤庄一
  (財)山形県埋蔵文化財センター調査第四課長 渋谷孝雄

5.調査の結果
 (1)1区からは表土と地山の境から石器に類似する遺物を検出する。
 (2)2区(第1文化層)から礫類を検出するが、石器は出土せず。
 (3)3区(第2・3文化層)から遺物出土せず。
 (4)4区(第6文化層)から遺物出土せず。
 (5)5区(第2・3文化層)から遺物出土せず。
 (6)6区(第1文化層)から遺物出土せず。
 (7)7区(第1文化層)から遺物出土せず。
 (8)8区(第1文化層)から遺物出土せず。
 (9)第1次・2次調査区から、人為的に埋め込まれたと思われる石器3点を確認する。
 (10)地形学、火山灰編年学、年代測定学などの分析は現在進行中である。

6.今までの調査経過(袖原遺跡調査団による発掘調査)
調査期間 調査面積 石器の出土点数
第1次調査 1993年4月28日〜5月9日 約200平方メートル 32点
第2次調査 1994年4月28日〜5月8日 約200平方メートル 93点
第3次調査 1996年10月4日〜10月14日 約80平方メートル 32点
第4次調査 1997年10月3日〜10月13日 約100平方メートル 43点
第5次調査 1999年11月1日〜11月8日 約60平方メートル 10点
合計210点

7.遺跡の立地
 袖原3遺跡は、山形県尾花沢市大字延沢字袖原に所在する。尾花沢市街地から約5.5q、南から北に延びる丘陵上に位置し、火砕流を基盤とする侵食段丘に立地する。地形区分では猿羽根1面に相当する。遺跡の標高は約220mである。周囲に袖原1・2・4・5・6遺跡、徳良湖の北西には浦山遺跡などがある。

発掘調査概要 遺跡位置図 層序模式柱状図 調査区設定図
捏造遺構平面・横断図 石器の確認状況 現地説明会風景・調査区近景