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山元町 熊の作遺跡・向山遺跡発掘調査現地説明会
1.日 時
一般公開: 平成25年10月19日(土曜日) 午前10時30分から
2.会 場
「熊の作遺跡・向山遺跡」発掘調査現場。 山元町坂元
会場はこちらから [PDFファイル/313KB]
http://www.pref.miyagi.jp/uploaded/attachment/229845.pdf
3.調査主体
宮城県教育委員会
4.調査協力
東日本旅客鉄道株式会社 山元町教育委員会
5.調査の概要
(1)調査の理由
宮城県教育委員会では,被災した常磐線の内陸移設工事に伴い,熊の作遺跡など8遺跡について平成25年4月15日から発掘調査を実施しております。発掘調査の実施に当たっては,発掘調査基準を弾力的に運用しているほか,早期に調査が終了するよう,他県市からの応援を得て調査体制を強化し,対応しております。このたび,熊の作遺跡及び向山遺跡の調査成果がまとまりましたので,公表いたします。
(2)調査の成果
今回の調査では,熊の作遺跡で坂元地区の起源である「坂本郷」がこの遺跡の周辺に存在したことを示す墨書土器が出土したほか,向山遺跡で平安時代の鉄製品を生産した工房群,熊の作遺跡でその工房群の管理にあたったと想定される有力者の居宅が見つかるなど,山元町における奈良・平安時代の歴史を考える上で貴重な成果が得られました。
〔熊の作遺跡〕平安時代の掘立柱建物跡5棟以上,竪穴住居跡4軒などのほか,奈良・平安時代の河川跡が発見されました。河川跡からは「坂本願」と墨書された奈良時代の土器が出土し,現在の坂元地区の起源である「坂本郷」がこの遺跡の周辺に存在したことが明らかになりました。また,平安時代のものには,大型の掘立柱建物跡や竪穴住居跡があり,住居跡から石製の帯飾具が出土しました。帯飾具は当時,身分の高い人が身に付けていたことから,この地域の有力者(豪族)の居宅と推定されます。
〔向山遺跡〕熊の作遺跡の北側に隣接する遺跡で,平安時代の工房跡10棟が発見されました。工房跡の中には複数の鍛冶炉がつくられたものもあり,鉄滓(てっさい)・鞴(ふいご)の羽口(はぐち)など鍛冶に関連する遺物が出土しています。山元町〜福島県相馬地方にかけては,古代の製鉄遺跡が多数存在することが知られており,今回発見された遺構は,鉄製品を生産した工房群の一つと考えられます。
★問い合わせ 熊の作遺跡・向山遺跡発掘調査現場
TEL:090-8252-3645 初鹿野
宮城県教育庁文化財保護課埋蔵文化財第二班
TEL:022-211-3685 高橋
http://www.pref.miyagi.jp/soshiki/kohou/ho20131011-1.html
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